インタビュー

• Q. 今回改めて「スパイダーバース」の音楽や世界観をライブインコンサートという形で表現するにあたって意識されたこと・心がけたことはございますか?
  • A.「スパイダーマン：スパイダーバース」では、映画のあらゆる面で非常に多くの創造性が発揮されています。 皆さんと一緒にそれを讃えることのできる瞬間を素晴らしく思っています。ライブコンサートがこれまでにない体験になるようにしたいと思っていました。 
    スコアには、ヒップホップからオーケストラ、エレクトロニカ、ジャズまで、さまざまなアイデアや音楽的アプローチを融合させているので、伝統的なオーケストラだけではなく、これらすべてがステージ上で表現されるようにしたかったのです。
    このショーで私にとって最も重要な側面の一つは、DJがステージ上にいることです。これはスコアにおいて非常に重要な楽器でした。
    また、このショーでは、初めてターンテーブルでレコードがスクラッチされるのを見る人もいれば、初めて生オーケストラを見る人もいるでしょう。
    ほとんどすべての人にとって、その両方を同時に見るのは初めての経験になるはずです。ショーは映画同様、"クラシックコンサート"より"ロックギグ"のエネルギーを持つことを目指しました。
• Q. スクリーンに映し出される映画を観ながら生演奏のライブを楽しむという、この取り組みはまさに「映画鑑賞の新体験」だと思いますが、このようなライブと映画の融合についてどうお考えでしょうか?
  • A. 映画と生オーケストラコンサートの組み合わせは、人々にお気に入りの映画を全く違った角度から体験するチャンスを提供できるので、とてもエキサイティングだと思います。
    まず、音楽を聴き、携わっているミュージシャンの技術、スコアの持つストーリーテリングの側面やパワーを、これまでとは全く違う評価で見てみてください。そして、これまで以上にそれぞれの要素の良さを認識してほしいと思っています。
    これを同じ映画ファンの方々と共に鑑賞することで、映画を超えた全く新しくユニークな共同体験を生み出すことができるでしょう。
• Q. これまでいくつかの国で既にこのライブを実施してきているかと思います。そこでは実際にオーディエンスの反応を見ることがあったかと思いますが、その中で印象に残っていることはございますか?
  • A. 初めは、本当にライブでうまくいくのかわかりませんでした。とても複雑なスコアなので、ライブ環境で再現することは不可能だと思っていました。 
    そのため、最初の夜にうまくいくことが分かり、とてもスペシャルでエキサイティングな体験ができた時は、とてもスリリングでした。 
    ショーで私がとても気に入っているのは、オーディエンスの反応です。私は普段、映画館では静かに観てほしいと思うのですが、ここでは違います。騒ぎ声も楽しみの一部なのです。
    お気に入りのキャラクターやシーン、楽曲で観客が歓声を上げるのを聞くのは本当に素晴らしいことです。すでに映画を見たことがある方も、今回はまったく違った方法で再び楽しめるのです。 
    このストリーミングの時代においてこのような体験はさらに重要で、とても生命力にあふれるものだと考えています。
    これまでのショーで多様な観客層に出会えたこと、そして多くの人々がコスプレをして参加してくれることがとても嬉しかったです。私もその一人です。
    このような方法で音楽を演奏し聴いてもらえるのは本当に楽しい経験です。
• Q. 今回のライブインコンサートの中で、特に参加した皆様に注目してほしい・楽しんでほしいポイントはありますか?
  • A. マイルズが「leap of faith(飛躍の瞬間)」を迎える場面は毎回目が離せません。スコアと「What‘s Up Danger（ホワッツ・アップ・デンジャー）」という曲が組み合わさる瞬間です。
    地下鉄の追跡シーンが本当に気に入りです。DJがレコードをスクラッチするスキルを存分に発揮できる場面だからです。 
    そして、劇的なクライマックスへとつながる、華々しい音楽で締めくくられるフィナーレがとてもエモーショナルで好きです。
    幸運にも、この映画は見事なフィナーレを持つクラシック交響曲のように上手く構成されており、大団円となる開幕と閉幕があるのです。クラシックオペラのように！
• Q. いよいよ日本でもこのライブを体感できますが、楽しみにしている日本のファンにメッセージをお願いします。
  • A. ついに日本で初演奏できる喜びを表現する言葉が見つかりません。これが初来日となること、先進的・革新的・創造的な国の文化と環境を体験できることをとてもワクワクしています。また、映画とスコアのファンにお会いできることをとても楽しみにしています。
    日本の素晴らしい文化は、この映画に非常に大きな影響を与えており、ずっと日本に来るのが夢でした。ついにその夢がかなったのです!

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